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ウィング、謎の火山島、初島に渡る
ウィングの旅行ガイド
 熱海港や伊東港からいつも見えている初島は、いつかはいってみたかった島だよ。
 春の連休に急に思い立って宿を探し、唯一宿が取れた熱海から、ウィングは大好きなお船に乗って初島に渡ったよ。
 島を一周するお散歩道がとてもたのしかったよ!(ウィング)


ウィング謎の火山島初島に渡る!
ムービー 5分
風景の読み方

 初島には有史の噴火記録はありませんが、島全体は安山岩などの熔岩で出来た火山噴出物の島です。
下の地図でみるとわかる通り、伊豆大島と箱根火山の真ん中にあることから、同じメカニズムから出来た火山島ともとれますが、海底地形は真鶴岬(箱根溶岩流)と伊豆高原の溶岩流と平行した溶岩流の残ったものともとれる?不思議な島です。

神秘の火山半島・伊豆半島
 「半島」というのは、なにがしかかなりの因縁のある地形です。関東には房総半島、三浦半島、そして伊豆半島があります。房総半島と伊豆半島は海岸で岩石をよく見てみるとわかりますが、砂や泥が積もってできたものでできています。房総や三浦には一つも火山はありません。
 ところが伊豆半島は三浦や房総とは別物ですほとんどが火山からの噴出物でできています。
 

伊豆半島は2000万年前からの火山の集合体
 
伊豆半島はほとんどが火山です。伊豆に旅行した人は、海岸に遊びに行くと、かなり大きなごろごろした石が波に洗われている様子を覚えているでしょう。あの石はほとんどが安山岩などの熔岩です。
 また、白浜や堂ケ島では、比較的白っぽいざらざらした地層を目にします。これが侵食されると白っぽい砂になって、白浜の美しい浜をつくっています。この白い砂は、新島や式根島の砂とよく似ています。これらの地層はかなり古い時代のもので、伊豆半島がもっと南の方にあった時代のものです。研究者によっては伊豆半島のもととなった海底火山群は2000万年には赤道付近にあったとする人もいます。


初島からは東伊豆の火山群が海から一望 船からもよく見てみましょう
 このあたりは関東に住む人は何度も旅したことがあるかもしれませんが、地形はこのようになっていることを改めてよく観察するとおもしろいです。
 ビデオで紹介するとおり、熱海港を離れて船の両側によく見えてくるのは真鶴岬と伊豆高原の大室山溶岩流です。その中間にあるのが初島です。下の立体図から見ると、独立した火山というより熱海と網代の間にある巨大な溶岩流の延長の残りのようにも思えます。

「神秘の火山半島」である伊豆半島の成り立ちをよりくわしく知りたい人へお勧めサイト

 横浜自然史博物館.Virtual 「丹沢オウムガイ探検隊」ムービー
私のホームページで、伊豆半島が丹沢に続いて衝突してきた火山島群であることを説明します。

 伊豆半島の火山とテクトニクス 小山真人(静岡大学教育学部地学教室)
伊豆半島が小規模な火山噴火の繰り返しでできたことを専門的な立場から解説されています。
 初島観光情報  初島マップ